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2025

2025年 4年生引退ブログ⑨

こんにちは!


成蹊大学体育会アメリカンフットボール部MGRの佐藤です。


最後となる第9回は、主将田中僚からのメッセージです。



是非最後までお楽しみください!



日頃より成蹊大学体育会アメリカンフットボール部ZELKOVASへのご支援、ご声援いただき、誠にありがとうございます。

4年OL/DL/Kの田中僚です。



Q,4年間のアメフト人生を振り返って、いかがですか。


4年間のアメフト人生を振り返ると、これまでの人生の中で最も濃く、充実した時間を過ごした4年間だったと感じます。

先輩や、先に入部を決めていたしんのすけ(#20大口)や、まる(#15石綿)に誘われたことがきっかけで、何も知らないままアメフト部に入りました。


ゴールデンウィーク頃にショルダーとメットが届き、本格的にパート練習に参加し始めました。最初は今まで経験したことのない動きに戸惑い、全く慣れませんでした。しかし、練習を積み重ねるうちに自分の成長を実感できるようになり、次第に練習が楽しみで仕方なくなっていきました。


ありがたいことに1年生の頃から試合に出させていただき、多くの経験を積むことができました。特に入れ替え戦では、1試合を通して両面で出場させていただき、1年生の時点で入れ替え戦の独特の空気感をフィールドの中で体感できたことは、非常に貴重な経験だったと感じています。


2年生になるとコーチ陣が大きく変わり、それまでの自分たちはどれほどぬるま湯に浸っていたのかを痛感させられました。1年生の頃は、練習をしていれば自然とBIG8に昇格できるとどこかで思い込んでいました。しかし、本当に勝つためにはどんな練習をしなければならないのか、何を考え、どう行動すべきなのか。そういったことを常に意識しながら日々取り組まなければいけないのだと感じました。


グラウンドでの練習だけでなく、ミーティング、レビュー、練習の準備など、グラウンド外での活動も一気に増え、ただ楽しくアメフトをしていた1年生の頃とは違って、毎日が本当にしんどかったのを今でも覚えています。


それでも、入れ替え戦に勝利することができ、自分たちが積み重ねてきたことは間違っていなかったのだと強く感じました。同時に、ようやく努力が報われた瞬間でもありました。何より、この1年間ずっと自分たちを支え続けてくれた4年生を、最高の形で送り出すことができたことが本当に嬉しかったです。


3年生になり副将を任され、BIG8としての1年が始まりました。今のままではBIG8を相手に太刀打ちすることなど到底できないことは分かっていました。少しでもその差を埋めるために、毎日必死に練習に取り組み、幹部陣との定期的なミーティングを重ねて、「今週の良かった点」「改善すべき点」などを細かく話し合うようにしていました。


そんな中で迎えた夏合宿。合同練習では全く結果を残せず、チームとして目指すべき姿を見失ってしまい、雰囲気は完全にバラバラになってしまいました。大学生活の中でも最もメンタルがマイナスになった瞬間で、「アメフトから離れたい」「もう何も考えたくない」と強く感じた時期でした。


その後、部員全員でミーティングを行い、幹部の想いを改めて全員に伝えることで、チームとしてもう一度まとまることはできました。しかし、秋のリーグ戦では全敗。入れ替え戦でも惨敗し、全く結果を残せない悔しいシーズンとなってしまいました。

「もう二度とこんな思いはしたくない」
心の底からそう誓ったシーズンでした。


四年生となり立場が変わり、主将としてチームを率いる役割を担うようになりました。2月から新チームが始まり、今年も例年と同じように様々な問題が起こりました。問題が起こるたびに、「自分が主将じゃなければ、こんなことにはなっていなかったのではないか」と考えてしまう日もありました。

それでも、夜遅くのミーティングにも嫌な顔ひとつせず集まり、共に解決策を考えてくれた副将の二人とスタッフリーダーには感謝しかありません。正直、春は試合の細かい内容よりも、「いかにチームを成長させるか」ということばかりを幹部で考えていた記憶しかありません。


そして迎えた夏合宿。毎年何かが起こるこの期間ですが、今年は自分たちの成長した部分も課題もはっきりと浮き彫りになった、非常に意味のある合宿になったと思います。ここで大きな壁にぶつかったからこそ、その後のチームの成長につながったのだと思います。最終日に見たしょうご(#8 坂下)の涙は、一生忘れません。何が足りないのか、何を変えなければならないのか、その答えと向き合うことができたこの経験は、チームにとってとても幸運なものでした。


そして、いよいよラストシーズンが始まりました。どの試合も簡単なものではなく、スコアでは大きくリードした試合も、内容を見れば課題だらけでした。それでも、毎試合の課題と真剣に向き合い、一つひとつ乗り越えていきました。去年までの自分たちなら負けていたような展開でも、粘り強く踏ん張り、勝ち切れるようになりました。今年のチームスローガンである「新化」を、まさに体現できていると感じています。


残り2試合でこのチームは終わります。長かった4年間の集大成を、必ず最高の形で終わらせます。BIG8昇格へ、最後まで「新化」し続けます。



Q,同期、部活の後輩に対する思いを教えてください。


1年生へ

「人生の最後の夏休み」とも言われる大学生活の中で、数ある選択肢の中からアメフト部を選んでくれて、本当にありがとう。
春シーズンはやれることも少なく、退屈な日々が続いたと思います。それでも、毎日の練習に元気よく取り組んでくれたり、試合ではどの学年よりもチームを盛り上げてくれたりと、このチームに足りなかった“パッション”を届けてくれました。

スタッフも選手も、夏を乗り越えてシーズンを迎える中でめきめきと力をつけ、がむしゃらに頑張ってくれていることに心から感謝しています。「アメフト楽しいです」とか「今めちゃくちゃやる気あります」とか、面と向かって言われた時は、本当に泣きそうになりました。


この時期は、一年生の中でも試合に出られる人と、まだチャンスをもらえていない人で差が見えてきて、焦りを感じることもあると思います。でも一年生はここから本当にどんどん上手くなるし、アメフトがもっともっと楽しくなります。だから焦らず、先輩たちの背中を見て、毎日の練習を大切にしてほしいです。

改めて、本当にアメフト部を選んでくれてありがとう。



2年生へ

30年ぶりにBIG8へ昇格し、BIG4という高い目標を掲げてチームづくりを進めている中で入ってきてくれた代でした。自分たち上級生がなかなか結果を出せず、特に夏合宿では大変な思いをさせてしまったと思います。実際にリーグが始まってからも連敗が続き、アメフトに対して苦い印象を持たせてしまったかもしれません。それでも、みんなは自分のできることを精一杯やり、着実に力をつけ、チームに大きく貢献してくれました。
特に今年に入ってからは春の段階から実戦経験を多く積み、それぞれがのびのびとプレーしている姿を見られてとても嬉しく思っています。何も分からなかったアメフトが少しずつ理解できるようになり、今が一番楽しい時期なのではないかと思います。 


一年生の時からBIG8の壁の高さを肌で感じられたことは、本当に貴重な経験です。これからも常に基準をそこに置き、頑張っていってください。



3年生へ

人数が一番少ない中で、3年生として上下の代をつなぎ、チームを支えてくれて本当にありがとう。
今年は上級生としてチーム運営を任されることがあったり、下級生をまとめたりと、いきなり背負うものが一気に増えた一年だったと思います。最初はまだ下級生の空気も残っていたけど、時間が経つにつれて目つきが変わり、上級生としての覚悟が芽生え、主体的に動く姿がちょっとずつ増えていくのを間近で見てきました。ここ最近は特に自覚が出てきたなと感じます。


今の3年生は、昇格した年の喜びも、BIG8で戦って降格した苦しさも、今年もう一度昇格を目指して立ち上がった今年のことも、すべてを経験している最後の代です。その経験は絶対に武器になるし、君たちにしかできないチーム作りが必ずあると思います。

人数が少ないからこそ、一人ひとりの負担は大きくなるし、ぶつかり合うことも何度もあると思います。でも、だからこそ全員で支え合って、全員で乗り越えてほしいです。

正直、これから先しんどいことの方が多いはずです。でも4年生って、そういうものです。覚悟を決めて、自分たちの代の色を思いきり出して、最後の一年をやり切ってください。



ラインズの後輩へ

高山(#57)は言うまでもなく、やるべきことをやってくれるはずなので特に何も言いません。
そして来年のラインズは、雄介(#77加藤)、ひゆう(#68伊藤)ゆう君(#58朝倉)たち3人の成長にかかってます。

まずは体重を100kgに乗せること。筋トレをやり込み、ハドルを誰よりも見ろ。
お前たちの強さがそのままチームの強さに直結します。

しんどいことも多いと思うけど、期待しているからこそ言っています。
頑張れ。心から応援しています。



同期へ

4年間、本当にありがとう。


この代は、選手もスタッフも自分以外の全員がとんでもなく変人で、いい意味で“バラバラ”で、でも気づけば一つにまとまっている、不思議な学年でした。マイペースで、自分のリズムを貫く人ばかりなのに、どうしてか居心地がよくて、本当に、この代で良かったと心から思います。

僕の「僚」という名前には、“周りの人に恵まれるように”という願いが込められていると聞きました。
この4年間を思い返すたび、全くもってその通りだなと感じてます。ほんとうに、こんな仲間に出会えた自分は幸せ者だと思います。


正直、この4年間はしんどいことの方が多かったです。リーダーとしてチームを引っ張っていく中でうまくいかない時、たくさんやった筋トレや食トレ、毎日遅くまでやったレビューミーティング、人体実験してるんじゃないかってくらいきつい石郷岡さんメニューも、正解のないミーティングを延々とやったことも。思い返せばいくらでも出てきます。それでも辞めずにここまでやり切れたのは、この代がいたからです。このチームで、この仲間と、最高の瞬間を味わいたい。その想いだけが、自分を前に進ませてくれました。


部室でくだらない話をして笑い転げていた時間。誰が言い出したのかわからない変なノリが、気づけば学年全員に広がっていくあの空気。そして何より、みんなと出会えたこと。

その全部が、僕の人生にとってかけがえのない宝物です。
もし、また大学生活をやり直せるってなってもまた同じ道を、この代を迷わずに選びます。それくらい、みんなと過ごした4年間は特別でした。


最高の大学生活でした。
本当にありがとう。



Q,4年間で1番印象的だった思い出を教えてください。


1番印象に残っているのは、2年前に横浜スタジアムで行われた神奈川大学戦です。人生で初めてスタジアムでの試合に臨み、アップの時から見慣れない景色に圧倒されたことを今でもよく覚えています。

この試合では、自身最長となる49ヤードのフィールドゴールと60ヤードのパントを成功させるなど、前半はとても調子が良い内容でした。キックを2本決め、6-6で前半を折り返し、「この流れで後半も行くぞ」というところで肩を脱臼し、そのまま試合をアウトしてしまいました。結果は6-35で大敗。自分の力不足と準備不足を痛感した試合となりました。

両面で、スペシャリストとしての役割も任されている中で怪我をしてしまい、チームに大きな迷惑をかけてしまったことは、悔やんでも悔やみきれません。




10年間続けてきたサッカーを離れ、新たにアメリカンフットボールへ挑戦した4年間で得た学びは、自身の人生に大きな影響を与えるものとなりました。


最後になりますが、コーチ、スタッフ、OBOG会、保護者の皆様、スポンサーの皆様、4年間の私たちの活動を支えてくれた全ての関係者に深く感謝を申し上げます。

技術指導や試合ごとの戦略、そして人としての成長を促してくださったコーチの方々。相手校の分析、日々のテーピングやトレーニング管理など、あらゆるチーム運営を支えてくれたスタッフの皆さん。活動を力強く支援してくださるOBOG会、スポンサーの皆様。そして、これまで育て、日々支え続けてくれた保護者の皆様。多くの方々の支えによって、ここまで歩んでくることができました。


これまで支えてくださった方々への最大の恩返しは、BIG8昇格という結果で示すことだと考えています。皆様への感謝を胸に、最後まで戦い抜き、必ずBIG8に昇格します。最後までよろしくお願いいたします。








いかがでしたでしょうか?

最後までご覧いただきありがとうございました!



明日の神奈川大学戦も、ご声援のほど、何卒よろしくお願いいたします。



【神奈川大学戦情報】

2025年 12月6日 (土)

vs 神奈川大学 ATOMS

11:00 K.O

@富士通スタジアム川崎


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